こんにちは。ホットサインポストの編集者です。皆さんは今、どれくらいストレスを感じていますか。慢性的なストレス下にいる方も少なくないかと思います。それが継続している間、実際にあなたの脳を変え始めます。今回は脳のサイズ、その構造、およびその機能にどのように影響するかについて執筆しています。
良いストレスと悪いストレスの違い
時に心がざわつき、眠れませんか?期限が悪くイライラすることが多くありませんか?寂しさや恋しさ、孤独感を感じませんか?それらは誰もが経験することで、心配する必要はありません。おそらくストレスが溜まっているのでしょう。
ストレスは100%悪いものではありません。特にエネルギーや集中力が一時的に必要な場合に役に立ちます。例えば、スポーツやプレゼンの場面です。ただし、ストレスが長引きし、毎日ストレスにさらされていると脳に変化が起きてきます。
ストレスが与える身体への影響
慢性ストレスとは、過労状態や口論の渦中にいる状態と似ています。その影響は脳の大きさや構造、機能の仕方、そして遺伝子レベルにまで及ぶ事がわかっています。
ストレスはまず視床下部・下垂体・副腎皮質(HPA)系で生じます。腎臓と脳の2つの内分泌系で、ストレスに関する一連のやり取りが行われます。この内分泌がストレスに対して身体を反応させます。
ストレス下に置かれると、脳が反応し、HPA系はすぐに活性化します。すると、コルチゾールというホルモンが分泌され、身体の反応に備えます。つまり、コルチゾールの分泌は、ストレスから身を守る働きがあります。
慢性的なストレスが与える具体的な影響
長期間、コルチゾール値の高い状態が続くと脳内が混乱し始めます。具体的に扁桃体、海馬、脳の3つを具体的且つ、簡単に解説します。
扁桃体
扁桃体とは恐れを担当する脳の部分です。慢性ストレスは扁桃体の活動レベルを高め、扁桃体での神経結合を増強します。普段から得体のしれない恐怖心や不安感に悩まされる可能性があります。
前頭前野
前頭前野とは、集中力や決断力や判断力や社会的交流を担当する脳の部分です。慢性的なストレスは実際に脳を萎縮させる可能性があります。過剰なコルチゾールは、集中力などの能力の減少や前頭前野の萎縮を引き起こします。
海馬
海馬とは、学習や記憶やストレス制御を担当する脳の部分です。慢性ストレスによって、学習や記憶が困難になります。うつなどのより深刻な精神疾患の基になり、アルツハイマー病にも繋がります。
コルチゾール値が高まると、海馬の新しい細胞や電気信号の働きが弱くなります。海馬にはHPA系の働きを抑制する役目もあります。海馬の働きが鈍くなると、ストレス耐久力も弱まるという負のサイクルが生まれます。
ストレスは遺伝性があると判明
ストレスは脳のDNAにの影響を及ぼす可能性があると判明しました。ある実験で、母親がどれだけ子育てするかによって、子供マウスのストレス耐性にが違った反応があることが証明されました。
母親に育てられた子
母親に育てられた子の方がストレス耐性がありました。子の脳に、ストレスを感じた際に分泌されるコルチゾールの受容体が多くあったからです。受容体はコルチゾールを捕まえ、ストレス反応を弱めます。
母親に育児放棄された子
育児を放棄した母親の子は、反対の結果が起こりました。コルチゾールの受容体が少なく、生涯にわたってストレスを感じやすくなったのです。こうした変化は遺伝子の発現(遺伝子の情報を元に目的のタンパク質を作るまでの過程)に影響を与えます。
何世代にも渡って遺伝する
ある1匹の母親マウスがもたらした変化は、そのあとも何代にもわたって子孫に受け継がれました。言い換えると、こうしたストレス耐久力には、一定の遺伝性があるということになります。
ストレスを解消する最強の2つの方法
コルチゾールでストレスのたまった脳の状態を好転させる方法はいくらでもあり、これまでも記事にしてきました。
ずばり、最強の武器は運動と瞑想です。深く呼吸をしたり、周囲の物事に対する認識力や集中力を高めたりするからです。
運動も瞑想もストレスを軽減し、海馬の容量を増やします。よって、結果的に記憶力を向上させます。
日々のプレッシャーに負けないようにがんばりますしょう。ストレスを感じ、マイナスに思い込む前に、運動と瞑想を忘れないようにしましょう。ストレスに支配され自分を見失う前に、ストレスを支配してしまいましょう。